【書評】『一生モノの英語練習帳』鎌田浩毅・吉田明宏 (著) 最大効率で成果が上がる!「勉強法」に続く第2弾


2年ほど前に発売され、ベストセラーとなった『一生モノの英語勉強法』。続編となる第2弾は、『一生モノの英語練習帳』!前作が良かっただけに、今作も期待して読んでみましたが、期待に応える濃い内容。おすすめ本として、ご紹介したいと思います。

『一生モノの英語練習帳』鎌田浩毅・吉田明宏 (著)

本書を一言でいうと

最大効率で成果を上げる、英語学習の「戦術」が分かる!

一冊となっています。なお今回は、前作と違って「横書き」の構成になってます。

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英語教材には、「ラクして成果が出る」とうたう内容の薄いものも多いですが、この本は新書ながら内容がギッシリと詰まっており、努力を確実に英語力アップにつなげる為の「王道」が分かります。帯に「急がば回れ!」と書いてあるのも好感が持てます。

内容紹介より

短期間で英語力を飛躍的に上げたい、と考えている人は多いでしょう。英語を効果的に身につけるために何が一番大事なことか? どういった勉強法が良いのか? 本書はそのような疑問に答えるべく、実践的なアプローチをわかりやすく解説したものです。

「英作文」「文法」「語彙」「読解」「発音」「聞く・話す」。それぞれの分野について、東大入試問題の読解やインターネットの演説の聞き取りなどを取り上げて、具体的に指南します。

▼ 目次は以下の通り。「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能が網羅されています。

第1章 「英作文を楽しむ」
第2章 「文法に強くなる」
第3章 「語彙力を強化する」
第4章 「読解力を高める」
第5章 「発音を磨く」
第6章 「聞く技術と話す技術を獲得する」

戦術(tactics)に主眼を置いた「技術編・応用編」

前作との違いについては「はじめに」で触れられています。

言うなれば、『一生モノの英語勉強法』が戦略(strategy)に主眼を置いた「理論編・基礎編」であるのに対し、本書は戦術(tactics)に主眼を置いた「技術編・応用編」といった位置づけです。(P4 はじめに)

文法項目では「文法力診断テスト」が、発音項目では発音記号ごとの「舌の位置」が記載されているなど、実践的な内容。TOEICや英検などの資格テストの話題は出てきませんが「実践的に英語を使えるようになるには、どうしたらいいか?」の具体的な練習法が書かれており、今後も色あせない内容だと思います。

『一生モノの英語勉強法』『一生モノの英語練習帳』鎌田浩毅・吉田明宏 (著)

「理論編・基礎編」である前作を参照して下さい、という箇所も多いので、未読の方は先に前作を読まれておく方が良いでしょう。

聞く技術と話す技術を獲得する

第6章の「聞く技術と話す技術を獲得する」では、リスニング教材として活用できるWEBサイトが3つ紹介されているのですが、その中の1つが、

American Rhetoric>> American Rhetoric

というWEBサイト。「オバマ大統領」や「キング牧師」の演説などが数多く掲載されていて、便利です。今後も活用したいサイトだと感じました。本書で紹介されている残りの2つのサイトは、ぜひ書籍で確認してみて下さい。

英語が堪能になってこんなことがしてみたい

海外の風景写真

各章のタイトル部には、ちょっとした「海外の風景写真」も挿入(全6枚)されています。

各章の章扉には、国際語として使われている英語について、世界各地の風景写真とともに説明を加えました。「英語が堪能になってこんなことがしてみたい」というイメージトレーニングにお役に立てば幸いです。(P208 おわりに)

とありますが、著者のお二人の「英語を知識だけで終わらせずに、ぜひ実践で使って欲しい!」という想いを感じました。

以上、やや簡単なご紹介ですが、今回取り上げた『一生モノの英語練習帳』。前作と合わせて読みたい、おすすめの書籍です。

それではまた。[更新No.016] 2015/04/30