【書評】『日本人の英語勉強法』ジェームス・M・バーダマン(著) なぜ日本人はこんなにも英語ができないのか？

2014/12/31 | 英語学習

Kindleなど電子書籍版だと割引きになる英語本が多いですが、ジェームス・M・バーダマン先生の『日本人の英語勉強法』もその一つ。紙の本だと1,404円しますが、Kindleだと、2014年12月の時点で７割引き(!)の428円で購入できます（※値段は、たまに変更されるよう）。

早稲田大学教授のバーダマンさんの本は『毎日の英文法頭の中に「英語のパターン」をつくる』が人気ですが、この『日本人の英語勉強法なぜ日本人はこんなにも英語ができないのか？』も、非常に役に立つ本だったので、ご紹介したいと思います。

２０１３年の執筆時で「在日３９年、７０００人の日本人に英語指導経験がある」という大ベテランのバーダマン先生。本書では、一般的に広まっている英語学習法を【俗説】として取り上げ、常識にとらわれずに【真相】を提示しています。例えば、

▼ 【俗説】グローバル化ですべての日本人に英語習得は必須である
⇒ 【真相】本当に英語が必要なのは、人口の１割弱

▼ 【俗説】聞き流すだけで、リスニング力が身につく
⇒ 【真相】聞き流すだけでは、１００％聞き取れるまで一生かかる

など、従来の常識とは異なる提言が満載です。基本的には、厳しい言葉が多いですが

▼ 【俗説】 40代からでは、英語の習得は難しい
⇒ 【真相】語学の習得は「Young is better.」ではない！

など、励みになる言葉もあります。Amazonのなか見検索で、ぜひ目次に書いてある【俗説】・【真相】の２７トピックをチェックしてみて下さい。

俗説に惑わされずに、英語学習の現実を知れる一冊！

として、英語に興味ある方、全般にオススメしたいと思います。

自分も１５年ぶりに英語学習を再開して３ヶ月ほど立ちましたが、「やはり、英語を覚えるのは大変だな」と感じています。本書には「日本人が英語を習得するには２２００時間かかる」という言葉もありますが、本書を読んで、「やっぱり自分は英語学習は辞めとこう」と考えるのも大いにアリだと思います。

自分も最初のブログ記事で書きましたが、多くの日本人にとって「やるならなる、やらないならやらない」という英語学習スタンスが良いと思います。

本書で紹介されている教材の中で、気に入ったのが、NHK・BS1で放送されている「ABCニュースシャワー」という番組。ご存じない方も多いと思いますが、これは

これはアメリカの『ABCニュース』で放送されたトピックスのひとつを取り上げ、それを５分間の語学番組にしたもの。同じニュースが、英語字幕、日本語字幕、字幕なしで流され、さらに、重要単語の解説もある。

という番組。BSが視聴できない方の為にも、過去のアーカイブを含めて無料で「ABCニュースシャワー（ＮＨＫ公式サイト）」をWEBで観ることもできます。

こちら「Keyword 解説」があるなど丁寧に作り込まれた番組で、英語学習に役立つと思います。

本書には、他にも「オススメの英字新聞」や「留学せずに、海外の講義を受ける方法」などが紹介されています。

本の内容によっては電子書籍ではなく紙の本が良い本も多いですが、『日本人の英語勉強法』については、リーズナブルな電子書籍版が良いと感じました。ぜひチェックしてみて下さい！

なお、電子書籍を読むのに便利なタブレット端末選びに関しては、『迷ったらコレ！　ボーナスで買いたい定番タブレット5選 – 価格.com 2014年11月28日掲載記事』を参考にされると良いかと。

それではまた。［更新No.008］ 2014/12/31